犬を連れて英国に引っ越す ②キャリー探し
ルートも決めて、さあ予約!と思いきや、私はキャリー探しに精を出しました。
モイちゃんが14時間越えのフライトを過ごすのは、飛行機でありキャリーケースの中なので、まだ一筋の不安が拭えず。
航空会社の既定サイズ最大限の空間があるのか、そこはモイちゃんにとって居心地のいいものなのか、確証を得てからでないと、飛行機の予約をするのは怖かったからです。
初めは「航空会社 機内持ち込み キャリー」と検索していましたが、バシッと決まるものは出てきません。
サイズである「46 x 28 x 24 犬 キャリー」 と検索すると、ちらほら出てくるものの、ドンピシャなものは出てきません。
航空会社認定と書かれているものでも、「奥行46 x 幅28 x 高さ26」「奥行46 x 幅28 x 高さ28」 と、数センチオーバー。
とにかく血眼になって探しましたが、この、「奥行46 x 幅28 x 高さ24」きっちりはまるものって(私が調べる限りでは)ないんです。
もちろんこのサイズ内より小さいものはたくさんありますが、モイちゃんは5.8キロのボストンテリア。
いわゆる小型犬ではないので、できるだでけ、サイズのぎりぎりを攻めたく。
きちんと規定サイズのものを作ったら、需要あると思うんですが、
ここまでないのは何か世界的に流通しているキャリーの型紙があるのか?と思うほどのミステリーでした。
そして調べるうちに、拡張できるタイプも発見。
4センチオーバーですが、高さは凹ませられそうなので、こちらを購入しました。
https://www.amazon.co.jp/gp/product/B07H9QYF2Y/ref=ppx_yo_dt_b_asin_title_o02_s00?ie=UTF8&psc=1
https://www.amazon.co.jp/gp/product/B07H9QYF2Y/ref=ppx_yo_dt_b_asin_title_o0
夫と二人でプレミアムエコノミーの2席抑えることにすれば
上空で片側だけでも拡張できることを期待したのです。
実際、登場してみると、2席の間には硬く太い接合柱のようなものがあり、
広げられませんでしたが。。
とはいえ、片方のポケットを少し広げるだけで、モイちゃんは斜めに寝ることができて、余裕になったのは間違いないです!
しかしながら出発前日、もしも4センチオーバーで登場できなかったらどうしようと、一気に不安が襲い、規定サイズ内の小さいキャリーケースも購入し、ダブルスタンバイに。
ちなみにオフィシャルな情報ではないので要注意ではありますが
4センチオーバーでも、搭乗手続き通過!座席の足元にも収納成功!をお伝えします。
犬を連れて英国に引っ越す ①ルート探し
「海外は犬に優しい」なんて、
麗しいセンテンスを前記事に書きましたが、
英国は、何でもかんでも優しい、なんてことはないようです。
どこぞで聞いた英国における犬へ教訓は「入るまで地獄、入ったら天国」
つまり入国するまでは、ツンツンしているのです。。
それを代表するような、もうどう足掻いたって避けられない英国のルールの一つに、2023年12月現在「入国の際、あらゆる公共交通機関の客席にペットを同乗してはいけない」というルールがあります。
これは英国在住の方が、他の欧州の都市へ犬と旅行した際にも言えます。
とにかく電車も船も飛行機も「客席にわんこと一緒はNG」。
私はモイちゃんを1分だって貨物室に載せたくないので、これは困りました。
いや、嘘です。
困るまでもなく、シンプルに、車ならいいということです。
そこで私は欧州の他都市まで、犬の機内持ち込みが可能な航空会社で向かい、そこから車で行こうと思い立ちました。(車についてはまた別の記事にて)
というわけで、あらゆる欧州のエアラインの条件と、その都市から英国への道中を探り始めました。
◆候補となった航空会社(かつ中継地)
①エールフランス(フランス)
羽田・成田から毎日パリの直行便が飛んでいるエールフランスは、ソフトキャリーの重さと合わせて8kg以内 (キャリーのサイズは奥行46 x 幅28 x 高さ24cm)ならペットの機内持ち込みが可能です。
フランス〜英国も、車ごと乗れる列車「ル・シャトル」で難なく迎えますし、まず最初に検討候補になる経路になると思います。
シャルルドゴール空港やパリ市内から、ロンドンはもちろん英国のあらゆる都市まで、ペットと人間、大量のスーツケースを積んで連れて行ってくれるペットタクシー業者も多数あります。
シンプルにフランス経由一択となってもいいかもしれませんが、フライト14時間超+車で6時間超、という南米に行くくらいの移動時間がかかるので、
どこかの都市で、途中泊をして、ゆっくりしながら向かうという方は他の都市でも構わないと思います。
ただ、英国の検疫の厳しさを代表する「英国入国24〜120時間前に駆虫薬を投与し、獣医師による投与時間とサインが必要」という処置を考えると
欧州で途中泊をする=うまくペース配分しないと中継地で現地の獣医にかかる必要もあります。
もう英国が外れているEU諸国の獣医に行けば、あれば英国入国後に欧州旅行がしやすくなるペットパスポートを発行されるメリットもあるので(出入国のたびに検疫のための書類を作成しなくていい)
最後の最後まで悩みましたが、私は、120時間前の使い方を、モイちゃんの心理的な負担を考え(結局想像でしかない)
日本のかかりつけ獣医で、いつもの先生から処置をしてもらい、落ち着いた自宅で過ごしたのち、一気にロンドンへ向かう道を選びました。
また、決め手になったのが、
エールフランスは、エコノミークラスとプレミアムエコノミークラスでペットの同乗が許されています。
足元が少しでも広いプレミアムエコノミーがいいと思い、こちらに決めました。
②KLM航空(オランダ)
KLM 航空もエールフランス同様8kg以内(キャリーのサイズは奥行46 x 幅28 x 高さ24cm)ならペットの機内持ち込みが可能です。
https://www.klm.co.jp/information/pets
日本の窓口は同じだったので、グループ会社のような扱いでしょうか。
オランダから英国へは、ペットも乗れる船が出ているようです。
https://www.stenaline.co.uk/routes/harwich-hook-of-holland
客席に同乗はできませんが、ペット専用のケンネルが置かれている部屋の様子は24時間見られるようですし、会いにも行けるとのこと。
でもモイちゃんは、日本で車に乗ることは慣れているのものの、船は未知数だなと思い断念。
また、オランダ空港はエコノミークラスのみ、ペット同乗可とのことで、
3席1組のエコノミークラスだと、他の乗客のご迷惑にもなりかねない、という心配もあって、
パリ経由で行くしかない、、、という心を決めました。
③ルフトハンザ航空(ドイツ)
車で、鉄道で、ドイツを起点に欧州の他の国を巡りながら行くことを楽しみ、
予算的にも余裕がある方なら、ルフトハンザ航空もいいかと思います。
https://www.lufthansa.com/jp/ja/animals-as-additional-carry-on-baggage
予算的に、というのは、ルフトハンザはビジネスクラスでもペット同乗可能なんです。
また、なぜかルフトハンザの機内持ち込みのキャリーのサイズは、
奥行55cm×幅40cm×高さ23cmと、他の航空会社のサイズ(奥行46 x 幅28 x 高さ24cm)より大きく設定されています。
犬も人間も伸び伸びできそうなのがルフトハンザと言えそうです。
移動時間の短縮のためなら、少々の貨物室も厭わないという方なら、
日本からドイツまでの長時間はペットの機内持ち込みで向かい、
ドイツから英国までの3時間ほどのフライトを貨物室で向かう、という手段もありそうです。
フランスもオランダも、ついてから結構な時間、また移動に費やすので
少々の貨物室も涼しい時期ならありだと、思います。
また、そういう選択肢も可能な方には、フィンランド航空もありかと。
以上の4ヵ国はすべて、「EU」という括りなので、
経由地とはいえ入国時に必要な検疫書類も「EU式健康証明書」という同じもので対応できます。
英国式と合わせて準備する必要はありますが、周遊というのは、交通手段の確保と現地の獣医受診への抵抗がなければありだと思いました。
ちなみに経由地で駆虫薬の処置をする場合、日本を出発する際の英国式健康証明書には、その欄が空欄となり不完全な書類になるので、
日本の動物検疫所の方がOKを出すのかは不明です。
ただ、他の方のブログでは、オランダの獣医で処置をしてもらった方もいるので、可能だとは思いますが、動物検疫所に前もって確認することをお勧めします。
犬を連れて英国に引っ越す ⓪うちの場合
ペットを連れて海外に引っ越すことを思い悩む人は多いと思います。
移住、海外赴任…様々な理由があるにしろ、人間の身勝手な選択によって、ペットから慣れ親しんだ環境を奪うこと、長時間のフライトという負荷をかけさせること、
ネガティブな面を考えたらキリがない…お腹が痛くなってきます。
でも私は、夫の海外赴任が決まった時、すぐにモイちゃんも連れて行こうと決めました。
モイちゃんの海外への引越しは、今回で2回目です。
1カ国目は、6年前。モイちゃんが1才の時でした。
かかりつけの獣医からは体力的にも問題ないと言われ、日本から2時間半で到着する国だったのと、現地の航空会社が機内持ち込み可能だったので、心配はありながらも負担を最小限にしながら渡航することができました。
その渡航先でモイちゃんとの暮らしは、とても楽しいものでした。
ドッグフレンドリーの店も多く、寝台列車に乗って旅をしたり、大きな広場でボール投げをしたり。
モイちゃんがストレスフリーな表情を見せたことはもちろん、一緒にできることが増えるので、物理的に過ごす時間が増えました。
そして、「犬は家族」という考えが、その国にはごく自然に浸透しており、そんな些細なことが生み出す町のムードがとても心地よかったのです。
一方で、闇雲に「飛行機で犬と遠くへいこう」とは思いません。
私は、海外の航空会社がペットの機内持ち込みが可能なのは、犬は愛玩ではなく家族であるからこそ、“きちんと躾けられている存在”、という認識から来ていると思います。
国内旅行は、電車やフェリーでペットの持ち込み可の公共交通機関が増えていますし、ペットホテルやペットシッターも身近にある中で
それでもペットを飛行機に乗せての旅行を推奨するつもりはありません。
「海外に引っ越す」という時に限っては、もう飛行機しかないので、
あらゆるリスクを想定・覚悟する際の判断材料になればいいな、と。
自分が他の方のブログで情報収集をしたように、ブログを書こうと思いました。
今回は英国。今は北極周りということもあって、遠い、長い、果てしない。
モイちゃんが無事ロンドンの我が家に到着するまで、見たり知ったり感じたことを、段階を追って記します。